ブルックナーの宇宙と打楽器ピアノ
ブルックナーのオルガンの和声がなるほど金管楽器に化けたのか・・・。
オルガン版はピアノ版と違ってなんとも、こんなにマッチするとは。
そりゃ、打楽器の出番があまりないってのももっともだ。
指揮者が演奏不可能と断ったのもわからないでもない。
オルガンで演奏して聞かせたら「!!」となったのではないのだろうか?
(いや、オルガンは押していると音が出続けるけど、人間は体力の限界があるから、やっぱり無理)
ブルックナーの変なところというと、
ひょっとすると「バッハ」なんかもそうなのかもしれないけど、
(バッハは速度記号がないから、演奏速度は違うし、楽器も違ったから現代とは随分違う音だったハズ)
同じ「曲」のハズなのに、同じ演奏をしていない、
そのことの究極の姿かもしれなく。
原典版・改訂版
ハース版・ノヴァーク版
改竄板・校訂版
順列組み合わせに加えて、金環を「倍管する」やら、バリエーションの多さこの上ない。
ブルックナー7番のピアノ版
なんか違和感がありありだ。
やっぱり打楽器は向いていないようだ。
なんと、マーラーの「復活」
の4手版なんてのもある。
古くはリストがベートーヴェンの交響曲をピアノ版に編曲している
ずいぶんとあるもんで、
ムソルグスキーの展覧会の絵をラヴェルが編曲したのはなるほど・・・。
今になって分かることも沢山ある。
「ピアノの方がいい、なんて簡単なことを言っていてはいけない」
ヴェートーヴェン交響曲リスト編曲全集なんていう奇特なものもある。意外と廉価だ。
テレビでうっかり「号泣」を誘う音楽3選
テレビ見ていい音楽だなぁと思って、うっかり涙を誘われたベスト3。
テレビ番組くらいになると「そのための音楽」を作ったりする例も多いわけで。
でも、クラシックの力を借りることもあるわけで。
涙を誘う絶妙なテクニックなんだとは思う。
シューベルト「ピアノソナタ21番」
「問題のあるレストラン」
とてもいい、名シーンだった。
この音源諸々書いている人がいた。
http://hankichi.exblog.jp/23544513
実は、あまりわからないままに「ポリーニ」を買ってしまったのだが、ちょっと違った。
(何が違うかというと、強すぎるのだ。あの優しい映像に合わない強さがあったのだ)
これがテレビで使われた演奏らしい。
山場で、なんとブルックナー8番第4楽章を使った
「カラマゾフの兄弟」
まさか、こんな曲を使うとは・・・。びっくりした。
サントラ盤のCDがある。本当にこれでもかとクラシック使っていたけど、私の記憶ではブルックナーを使うのは初めてだ。
そして、テレビ番組のクラシック音楽の金字塔はこれ以外にない。
(オリジナルサントラも冬木透なわけで、半端ない作りなのにこれだ)
「ウルトラセブン」
これはおそらくテレビの世界の金字塔なんだろう。
あの最終話のシューマンのピアノ協奏曲に涙しない人はおるまい。
そして、この曲なら、
リパッティのをお奨めしたい。
リパッティの最期は、ウルトラセブンの最期以上に壮絶だ。