テレビでうっかり「号泣」を誘う音楽3選
テレビ見ていい音楽だなぁと思って、うっかり涙を誘われたベスト3。
テレビ番組くらいになると「そのための音楽」を作ったりする例も多いわけで。
でも、クラシックの力を借りることもあるわけで。
涙を誘う絶妙なテクニックなんだとは思う。
シューベルト「ピアノソナタ21番」
「問題のあるレストラン」
とてもいい、名シーンだった。
この音源諸々書いている人がいた。
http://hankichi.exblog.jp/23544513
実は、あまりわからないままに「ポリーニ」を買ってしまったのだが、ちょっと違った。
(何が違うかというと、強すぎるのだ。あの優しい映像に合わない強さがあったのだ)
これがテレビで使われた演奏らしい。
山場で、なんとブルックナー8番第4楽章を使った
「カラマゾフの兄弟」
まさか、こんな曲を使うとは・・・。びっくりした。
サントラ盤のCDがある。本当にこれでもかとクラシック使っていたけど、私の記憶ではブルックナーを使うのは初めてだ。
そして、テレビ番組のクラシック音楽の金字塔はこれ以外にない。
(オリジナルサントラも冬木透なわけで、半端ない作りなのにこれだ)
「ウルトラセブン」
これはおそらくテレビの世界の金字塔なんだろう。
あの最終話のシューマンのピアノ協奏曲に涙しない人はおるまい。
そして、この曲なら、
リパッティのをお奨めしたい。
リパッティの最期は、ウルトラセブンの最期以上に壮絶だ。
ベートーヴェン「熱情」
http://www.nhk.or.jp/amadeus/index.html
今回やっていたのは第68回ベートーベン「熱情」
http://www.nhk.or.jp/amadeus/quest/68.html
確かに、こんなにすごいピアノ曲はないと思う。その謎についていくつか明かしてくれた。
(1)9度の和音(9度っていうと不協和音なわけだけど、当時許されるぎりぎりの和音だったようだ)
実際、この9度の和音を聴いたときのドキドキ感はすごいものがある。
(2)当時のピアノの音域全部を使い切っている。
というか、当時発売された最新の全音域を使い切っていたそうな。そりゃ驚く。
(3)推敲が半端じゃない。
特に、最後の17小節は改訂されたことで名曲となれたようだ。
2オクターブ下で安定したエンディングならあのトキメキはなかろう。
これを弾いちゃうピアニストもすごいものだ。
ベートーベンはこの曲を書いてから4年間ピアノソナタは書いていないってのもなるほど・・・。
最近流行の「やりきる」というのは確かにこの曲においては言えていると思う。
テレビでは「清水和音」が弾いていた。
清水和音というと、俺様ピアニストっていう印象が強い。
昨年、小曽根真との共演をヤマハホールで観て、ちょっと印象は変わった。
今日の演奏は、なんか、秘めたる熱情がこもっていてちょっとぐっときた。
熱情で感動したのは大学生時代(だからかれこれ25年とか昔・・・)NHKホールでポリーニのピアノリサイタルで聴いた演奏だった・・・。あのホールで、音の大きさにびっくりした。テクニックにびっくりした。曲も勿論すごかった。あんな経験はもうできないんだろうなと思う。
リストだってこんなすごいのは書いていないと思う。そんなときめくピアノ曲というと、シューマンのP協なんかも当てはまる。あれもあまりに格好よすぎて、そして、初めて聴いたのは「ウルトラセブン最終回」なわけで、あの使い方を観るとそりゃはまってしまう。LPレコードで聴いたシューマンのP協はリパッティのLPを買って聴いた(確か1000円とかで買えるシリーズがあってそれを買った)。記憶が確かなら、白血病(と言われているがwikipediaによるとリンパ腫らしい)で、告別演奏会(なんと、それはCDになっている)を行ったというこれまたすごい逸話を聞いたことがある。確か、何曲か弾く予定されていたのだけど、全曲は演奏できなかったとか・・・。そんなことを思いながら聴くと曲の感動がまた広がるというものだ。