新国立劇場

近松心中物語

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原作者は、三好十郎の弟子という言い方でいいのか?
1979年の初演のときにはどんなインパクトだったんだろうか。
やっぱり、私には「蜷川幸雄」は理解できないないのかもしれない。

井上節は随所にあった。
池田成志の怪演も健在
小池栄子も絶好調
宮沢りえのこの’使い方は何だ?
真様・・・。「もふもふ動画投稿お待ちしておりま〜す」と、聞こえてしまう。
いしかわさゆりの曲の使い方が雑なのが気になる。

で、
カーテンコールはカッコイイなぁ。流石だ。
初めてこの中劇場で見たのは「髑髏城の七人」
舞台最奥部から全役者が何度も走ってきた。
今回は逆に消えていった。
流石
それだけは感心。

あと、これは明らかに主役は「池田成志」でしょう。
というか、最後の坊さんが出てこなければこれはもう、時代錯誤も甚だしい。
今伝えるべきメッセージはそこだけだもんな。

白蟻の巣

shiroari
すごいものを見てしまった。
ちょうど前の週には「不信」を池袋芸術劇場で見た。
どちらも「夫婦」を巡る話
時代が違うこと、
モロモロ違うことは多々あれど、
大道具が突然動くという共通項目があった。
あと
なんで平田満なんだろうと、前半に思ったことは、
休憩後に急速に意味が深まる・・・。
そして、村川絵梨が・・・。
村川絵梨というと「歌姫」を思い出す。
一番の驚きは、三島由紀夫がこういう戯曲を書いていたということだ。
猟銃の「井上靖」以来の驚きだ。
三好十郎といい、日本の昔の戯曲も捨てたものではない。

今ひとたびの修羅

今ひとたびの修羅
http://www.siscompany.com/shura/

なんといっても「いのうえひでのり」が「新国立劇場中劇場」で演出するということは「髑髏城の七人」を思い出すワケで、芝居にはまってしまった大元凶であって。

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とにかく宮沢りえが綺麗だ。
男は任侠もの、女は女郎役をやらせると力量がわかると言っていた人がいたが、まさに「適役」。
おつかれさまと言いたい。
宮沢りえが舞台奥まで歩いて行くシーンにぐっときた。
(髑髏城の七人では舞台挨拶で奥から50メートル走をして、挨拶していた)

明るい部屋

高谷史郎・新国立劇場小劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/dance/pdf/20000628.pdf
念願かなって東京公演を見ることができた
私にはChromaがいいと感じた。
(舞台の仕上がり、照明、出演者が良かったので)
見る順番を間違えた(明るい部屋→Chromaという順番で作られたので)んだと思う。

温室

最近は新国立劇場にも比較的通うようになった。
以前は、何か「国立」ということばに違和感を感じていたのか?
初めて感動した芝居は「新国立劇場中劇場」で見た「髑髏城の七人」だったというのに、不思議なものである。

なんでそんな感覚が変わってきたかというと、
翻訳モノの演劇というものは「想像以上に面白い」ということがある。
どうやら、イギリスの演劇ってのはかなりのレベルにあるみたいで、そりゃ、シェークスピア以来の伝統というと簡単だんだけど、いわゆる現代演劇において「前衛」とはかくあるべしみたいな何かがあるような気がしてならない。

簡単にいうと「テーマ」のおもしろさ、「物語展開」の単純さ、そして「舞台装置の抽象度の高さと」「演劇のリアリティ」のバランスの良さ。この辺になにやら日本と違う何かがあるような気がしてならない。
簡単にいうと、「書き割り」に頼らない演劇の妙技とでもいうのか。

照明プランも単調にならない何かがある気がする。

そのうち、誰かに教わりたい気分だけど。
(自分で調べりゃいいんでしょうね)

で、この温室。
なんとなく古くさい感じもしたんだけど、やっぱり原作は少々旧いようだ。
(カッコーの巣の上でとか、レナードの朝とか、モーリースウィーニーとか、ヌードマウスとか・・・。違うんだけど似ている何か、そうそう、去年のPPPPの「ベルが鳴る前に」もそんな感じ)

で、なんとも嫌な感じだけが残ったのと、
物語が今一つ理解出来ていない感があったのは、
もう少したってから整理することとしたい。

小島聖
すごい女優だ。
終演後のあの怒った感じがまたたまらなかった。

寿歌

1月21日マチネに行く。

http://www.siscompany.com/03produce/36hogiuta/index.htm
出演:堤真一・橋本じゅん・戸田恵梨香
演出:千葉哲也
北村想・・・有名な劇作家みたいなんだけど、初めて見る芝居だった。
この芝居は、色々なことを言っているのも分かるし、こういう終末的舞台は嫌いじゃない。そういえば、こんな芝居を見たなというのは、イキウメ「太陽」が似たテーマを引きずっているのかと思うけど、イキウメは絶望と希望が入り交じった感があって、少し救いがあった気がしている。その一方で、この「寿歌」には絶望の先にある「救い」は見た直後にはまだ分からない。
プロローグの部分は新たなる書き下ろしらしく、確かに、橋本じゅんがナニモノかということと、あのプロローグと、エンディングを合わせると希望というか、3.11以降の救いのようなものが見えてくる感じがする。
ともあれ、80分という短い時間に盛り込むのが大変だったのか?舞台は綺麗だった。橋本じゅんの真面目な演技もよかった。堤真一の台詞トチリも含めて良かった。戸田恵梨香も頑張っていたと思う(多分、吉高由里子がやったらもっと良かったんだろうなぁと密かに・・・)。