髑髏城の七人「極」
福士誠治、流星涼、清水くるみ
右近健一、河野まさと、吉田メタル、川原正嗣
三宅弘城、梶原善
たちへの感謝の回ということなんだろうか。
カーテンコールの不満が一気に吹っ飛んだ。
多分、このぁいは川原正嗣への感謝の回なんだろうな。
七人目だ誰なんだって前半どぎまぎしていた。
入江雅人一人芝居「ヤング&ワイルド&フリー」
相変わらず泣かせてくれる一人芝居。
今回はゾンビは出てこなくて、
3作品
福岡3部作ともいうような、
なんとも壮大なスターウォーズが登場してくれた。
髑髏城の七人「花」
もし、機会があれば、是非、自腹で行っていただきたい劇場。正直馬鹿にしていたところもあったけど、ありゃお見事。
昨今、バーチャル歌舞伎とかなんやら言っている話がありますが、井上歌舞伎はここまで来ています。TBSとIHIの奇抜な発想はいのうえひでのりなしにはこの偉業をなし得なかったと思うし、その偉業のルーツには「つかこうへい」があり「劇団☆新感線」の37年の歴史の上での偉業なんだとは思う。
この舞台装置をどう使いこなす人が来年以降誕生するのか・・・。やっぱり「コンテンツ」は重要なんだろうけど、そのコンテンツを支える「器」はイノベーションの基礎なんだと確信した「IHIシアター」を堪能した夜の感想。
360度の舞台空間をどう「割り振るか」が演出家の腕のみせどころであり、客席が動いているときには「効果音」が必須なようだった。更に変な方向で変な音がするんですが、その理由はエンディングで明らかになります。っていうのは「水」をあそこまで使えるのは「すごい」の一言。
他所の劇場であれちゃったら、入り禁止になるんじゃないかな・・・。舞台であれだけの「雨」と「水」が使えるなんて・・・。それでも他の舞台は「濡れていないので安心・安全」なんだろう。
あと、
「カーテンコール」がすごいことになりる。
カーテンコールは「最後の舞台セットで」するしかないわけだけど、全部の舞台セットをぐるりと回ってくれる「特典」があるわけだ。こりゃすごい。りょうの早替わりもさすが・・・。
(残念なことに「帰路」との関係で最後の位置が決まっているようで・・・)
そうそう、
「白鳥の湖」が大音響で流れる。
(兄者(つかこうへい)に対してのオマージュかなと勝手に思っている)
あと、
清野菜名が頑張った・・・・
ストーリーが細かいところが変わっていたけど、見くらべてみて、うーん、新作の方がいいな。
見事だった・。
名作はなんどもやって、なんども改訂してください。
足跡姫
「いい火加減だ」「許す」
そんな一言のために延々を芝居をするものがあった。
この足跡姫も相変わらずのグダグダな一連があったんだけど、
「最後のシーン」のためだけに。
「十八代目勘三郎」
このことばを言うがためだけの
歌舞伎の芝居
「the bee」を75分で演じた野田秀樹が
色々な事情で2時間を超える演劇もやるもんなんだなと、
シミジミ思う。
しかし、どうしても不思議なのが、
あの有名な「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲
なんで、これを使ったのか。
確かに、叙情的でもあり、リアリズム文芸運動からの原作であり、これで一躍有名になったマスカーニ。
三角関係のもつれの泥沼劇。
単に耳に良い感じだから使っただけなのか、
何なのか。
興味は尽きない。
と、ここで毎日新聞は江川紹子の記事を見つけた。
「やがて初代の猿若勘三郎の肉体も消える。だが消えても、消えたのに消えることなくずっと続いてみせる」「二代目、三代目・・・・・いやもっと、六代、七代、ううん十二、十三、十四、十五、十六、十七、十八・・・・・」「そこできっと、姉さんのひたむきさは生き返る」
2001年8月に初演された「研辰」で使われていたそうで。勘三郎襲名披露で2005年5月の再演でも「研辰」は上演したようだ・・・。やっぱりそんなことだったんだ。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」は「田舎の騎士道」、なるほど、そんなこった。
(足跡姫ではなくて、こちらのサビの「使い回し」だったわけだ)
ヒトラー、最後の20000年〜ほとんど、何もない〜
とんでもない芝居
2011年に「奥様お尻をどうぞ」
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/kera-furuta11.html
以来・・・
2011年というと、やっぱりとんでもない事件があった年だ。
「ヒトラーの虐殺事件」
がテーマになっている「コント」ななろうけれど、
目前で凄惨な出来事が起きている。
「T4作戦」を連想させるような・・・
チャップリンの「殺人狂時代」
チャップリンの映画制作姿勢
成海璃子の性癖
入江雅人の生き様・・・
もう、色々なことが交錯して、
「ちょっとだけあるメッセージ」は取りこぼしてしまいそうな自分との戦いだった。
で、
成海璃子を舞台で見られたらそれで満足。
乱鶯
ツインズ
何故買ったのか、理由はわからない。
http://www.parco-play.com/web/program/twins/
正直、残念ながら、木曜日にみた「TUSK TUSK」に圧倒的に負けている。
演劇は「この世にないこと」を演じられることが魅力なのに、
現実が芝居を超えている。それを隠した分だけ曖昧に、そしてそのテーマは演じる必要がないのではないのか?(日本では)
「渚にて」と「2001年宇宙の旅」を足したような、
そして、遺産相続話は「犬神家」なのか?
家政婦も出てきて、
要素は揃ったみたいな・・・。
斬新なところは
「Life」で「食べる側と食べられる側では食べられる側が実は勝者ではないか」
という一節があった、それを熱く語る「吉田剛太郎」の独白シーンはかなりグッときた。
あと、
コーヒー
ボンゴレビアンコのパスタ
パエリア
食べ物の香りがする芝居「おにぎりの『断食』以来」かな・・・
五右衛門vs轟天
いやはや・・・。
スペシャルゲストコーナー、梶原善が赤髑髏から・・・という話で満足。
他は内容ないけど、
高田聖子がたっぷり出ていたのが、35年記念たる由縁。
看板女優への敬意があふれでて嬉しかった。
池田成志さん、アキレス腱ご無事でよかった。
■~大阪~■5月27日(水)~6月30日(火)【シアターBRAVA!】
<通りすがりゲスト>
5月30日(土)・・・浦井健治 (シャルル)
6月10日(水)・・・小池栄子 (極楽太夫)
6月13日(土)・・・羽野晶紀 (極楽太夫)
6月20日(土)・・・早乙女太一(無界屋蘭兵衛)
6月21日(日)・・・天海祐希 (アンヌ)
6月23日(火)・・・阿部サダヲ(猿飛のサダ)
6月27日(土)・・・三宅弘城 (鉄腕イワン)
■~福岡~■7月11日(土)~20日(月/祝)【キャナルシティ劇場】
<通りすがりゲスト>
7月11日(土)・・・天海祐希 (アンヌ)
7月12日(日)・・・三浦春馬 (明智心九郎)
7月18日(土)・・・森奈みはる(邦香)
7月19日(日)・・・高橋由美子(春来尼)
■~東京~■7月29日(水)~9月03日(木)【赤坂ACTシアター】
7月31日(金)・・・市川染五郎(アテルイ)
8月11日(火)・・・天海祐希 (アンヌ)
8月12日(水)・・・渡辺いっけい(孫悟空)
8月13日(木)・・・坂井真紀 (浅見山サツキ)
8月14日(金)・・・宮藤官九郎 (金田真一耕助之介)
8月16日(日)・・・麿赤兒 (豊臣秀吉)
8月18日(火)・・・千葉哲也 (狸穴二郎衛門)
8月19日(木)・・・堤真一(天晴)、仲里依紗(沙霧)
8月23日(日)・・・田辺誠一
8月26日(水)・・・勝地涼
8月28日(金)・・・浦井健治 (シャルル)
8月29日(土)・・・梶原善・・・・・・・・・・泣けた・・・・・。
いやおうなしに
MIWA
野田地図第18回公演「三輪明宏」の半生(ご健在なのでそう敢えて書く)を
宮沢りえ・古田新太が2人一役で演じた。
いままでの野田地図に比べると物静かな、そして、予想を裏切るすごみはなかったけど、
やっぱりすごい。
シレンとラギ
劇団新感線の芝居を見るようになったのは「髑髏城の七人」(青髑髏・赤髑髏)という2バージョンを続けて上演したとき以来。もっとも、水野美紀目当てで観に行ったわけで、あまり新感線フリークというわけでも、ミュージカルも、大きな芝居も(小さい芝居も)興味があったということではなかった。
舞台が綺麗なこと、水野美紀が男前なことに惹かれたけど、一番の感動は「舞台挨拶」の格好良さだった。圧倒的だった。いまだに、あの舞台挨拶を越える舞台はない(笑)。
この会の新感線の舞台は(私の中では)2つめの転換点だった。
1つめの転換点は舞台装置の革命が起きた時代があった。
舞台装置には「プロジェクション」を多用してテクスチャ-を変化させるというすごい技を見せてくれた。昔(1995年頃)ジョージコーツパフォーミングアーツという団体がやったマルチメディアオペラなんてものがあったけど、まさに、そんな感じのものを完成度を高めたそんな感じ。
http://www.bara-samu.com/
今回の舞台は、その、青髑髏のような「新国立劇場中劇場」のような贅沢な舞台装置がないことを逆手にとってなんだろうけど、単純だけど「ぐっとくる」舞台への「入り」「出」を作りだしたんだと思った。
で、
永作は細い・小さい・可愛いそんな40歳・・・。今回の役も、とある事件(仕事)から20年たって・・・。もう一度ミッションが下った。というところから。
そこでその使命を果たすべく、門をくぐる・・・・「どーん」とタイトルが出てくる。
ここで号泣しそうになってしまった。
始まって15分くらいか・・・。
満足して思わず帰りそうな。
流石、いのうえ歌舞伎。
今回は「唄」「踊り」は控えめというか、第一幕にはなかった。
で、衝撃の事実が発覚・・・!!!
役者の動きが止まり、幕が下りた。
ここまでの注目するべきとことは
・高橋克実(ごだい様・・・後醍醐天皇)
・三宅弘城(二代将軍・・・足利義詮)
の圧倒的な役者ぶり。
よかった。ここで満足してはいけなかった。この2人の出番は第二幕で爆発するのだった。
第二幕になって
壮絶な結末に向かっていった。
ラギの運命や如何に・・・・。
エンディングは多分、今までの「いのうえ歌舞伎」とは違うのかなと感じた。
安っぽいことばでいうと「希望」というものが加えられたかのような気がする。
いままでのいのうえ歌舞伎はどんどん「墜ちていく」という作りで、そこに
救いは求めない潔さがあったような気がするが、いや、そうでもないのか?
私の満足度としては
永作が可愛かったことと、
石橋杏奈が可愛かったことが◎。
いや、そこはとても大事なところであって。
藤原竜也扮する「ラギ」の永作博美扮する「シレン」への愛
古田新太扮する「京極」の娘への愛
この辺が物語りの重要なテーマとなっている。
中島かずきは仮面ライダーの脚本も書いていたみたいで、
そこに、それまでの「罪」と「贖罪の思い」、親子の愛と、人としての愛そういうことが見事に交わって、どん底の中で明日への希望を持てた終わりに大満足なわけだ。