ツインズ
何故買ったのか、理由はわからない。
http://www.parco-play.com/web/program/twins/
正直、残念ながら、木曜日にみた「TUSK TUSK」に圧倒的に負けている。
演劇は「この世にないこと」を演じられることが魅力なのに、
現実が芝居を超えている。それを隠した分だけ曖昧に、そしてそのテーマは演じる必要がないのではないのか?(日本では)
「渚にて」と「2001年宇宙の旅」を足したような、
そして、遺産相続話は「犬神家」なのか?
家政婦も出てきて、
要素は揃ったみたいな・・・。
斬新なところは
「Life」で「食べる側と食べられる側では食べられる側が実は勝者ではないか」
という一節があった、それを熱く語る「吉田剛太郎」の独白シーンはかなりグッときた。
あと、
コーヒー
ボンゴレビアンコのパスタ
パエリア
食べ物の香りがする芝居「おにぎりの『断食』以来」かな・・・
マクベス
衝撃の結末。
そして、最高のエンディング。
旗揚げ講演の再演のようだ。
http://vol4.bedandmakings.com/
最後のシーンに流れた音楽はこれ
「a place in the sun」
https://www.youtube.com/watch?v=W8lVPMWLCBQ
昨年は「南の島に雪が降る」だった。
どうも、ブルドッキングヘッドロックと重なってしまって、
2014年の最高傑作「おいキミ、失格」とダブってしまう。
けど、それに近い何かがある。
「◎」だったことは
望月綾乃のドヤ顔カーテンコール
杉ありさの怪優化・・・・
根本宗子・・・平岩紙を超える何か
「▲」だったことは
暗転が多かったことお墓を動かすので仕方ないんだけど。
暗転で台詞長時間は「モーリー・スウィーニー」以外は認めたくない。
山彦さんが中山祐一郎って最後まで気がつかなかったこと。メガネかけてよ。
主演女優が蒼井優っぽすぎたこと。
いやおうなしに
海をゆく者
鈴木京香の芝居を初めて見た。
この芝居の初演が昭和年というのはおどろきだ。
そして、
日本の家がなんと暗いことか。
そしてたかだか100年とかを伝統とか呼ぶ、
先祖様の祟り、罰当たりなどという名の下に様々な可能性を縛り付けていたのか、
そして、人道とかそういうこと関係なく、
しかそ、お金というものを軸に人がここまで動いてしまう。
夏目漱石の本でも「人」を金の価値で計るみたいな描写があるが、
舞台を一杯一杯に使っている「がらんどう」な空間がいい。
照明は絶妙。
日本家屋の暗いところが見事に描写されている。
「家」という嫌らしいところを「江口のりこ」「鈴木京香」「高橋克実」と「白石加代子」
の関係を描くことで見事な2時間半の芝居となった。
闇の使い方が巧いのは「舞台」としては当然なのか。
柱を効果的に使っているのも印象的であの柱が動くと「イキウメ」になってしまう。
経済劇+家ということを描いた点では「トーキョー・スラム・エンジェルス」に通じるものがある。
物語の作りとか諸々見ると、真船豊なる作家のすごさがひしひしと伝わってくる。
最高の山場は、鈴木京香と白石加代子の2人のシーン、鈴木京香のめまぐるしい表情の変化。素晴らしい。
高橋克実が「ダメな人」役で、「新感線でゴダイゴ天皇役」をやっていたあの迫力がないのが「見事」な裏切り。
裏切ってくれるというのも舞台の醍醐味だということを教えてもらった。
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/12/post_376.html
紫式部ダイアリー
入江雅人グレート一人芝居はもっぱら「シブゲキ」だったが、今回は中野。
不思議な場所に劇場が3つある。
私はMOMOとポケットしか入ったことない。
http://www.parco-play.com/web/program/murasaki/
長澤まさみの舞台は3回目
斉藤由貴の舞台は2回目
三谷幸喜の芝居は「当たりハズレ」というか「相性」があるみたいだ。
今回はさて・・・。
勘違いしていたことがいくつか・・・。
紫式部と清少納言、清少納言が歳上だった・・・。
(紫式部が歳上だとずっと思っていた)
ラガブーリンの最高傑作は10年だと思っていた。
16年がどうやら一番おいしいらしく、12年は未だ呑んだことない。
10年が57度だった気がしたんだけど、なんか違う・・・。
オールドフィッツジェラルドなるバーボンウィスキーも知らない。
ともあれ、巻紙を舞台の「位置」の問題だからとはいえ、左書きはないでしょう(^_^)。
というようなl細かいことはおいておいて、やっぱり「まさみ」はいい。
私がまさみを見た舞台は「3回」とも似たような「役周り」なのだけど。
ロスト・イン・ヨンカーズ
http://www.parco-play.com/web/program/yonkers/
密室劇の帝王三谷幸喜、快心の芝居だと思った。
絶妙のキャスティング。
「猟銃」以来の中谷美紀の美しさはK列からも輝いて見えた。
あっという間の3時間20分。
結末に救いがあるのは原作者の力量。
ホロヴィッツとの対話
「ホロヴィッツとの対話」
三谷幸喜の海外芸術家シリーズということらしい
国民の映画・コンフィダント、どちらも秀作だったけど、今回のもかなりいい。
日経新聞にはとんでもない評があったけど、
別にホロヴィッツの演奏を聴きに来たワケでもないので、あれでいいと思う。
段田安則の表現する演技に感慨深いものがあったし、
渡辺謙の浅い演技もキャラクターとしてそうなんだろうし、
和久井映見の初舞台もちょっとグッときた。
http://www.parco-play.com/web/program/horowitz/
其礼成心中
なかなか面白いもので、
人形にあそこまで「表情があること」「動きが人間的なこと」「唄、三味線の見事なこと」
名前の使い方が今一つわからない。
もっとも、パルコ劇場の最後部で見ていたので細かいところがよく見えなかった。
前の方で見たらちがったろうに・・・。
http://www.parco-play.com/web/page/information/sorenarishinju/
ハンドダウンキッチン
http://www.parco-play.com/web/play/hand-down-kitchen/
蓬莱竜太の作品は
「Love30」(2006年)、水野美紀、東風真智子、なんかが出ていた回の「You+生瀬勝久」で観ていた。なんか、縁がなかったみたいだ。
登場している役者は
江守徹・・・・・流石の役者だ、いい味ってのはこれなんだろう。
仲村トオル・・・「奇っ怪」で凄いと思った。「黴菌」でもいい感じだった。
基本ああいう役者なんだってことは分かってきた
千葉哲也・・・・新感線とかでよく名前を観るけど、素顔を観たのは初めて?
「寿歌」の演出をそういえばやっていた。
中村倫也・・・・「ロッキー・ホラー・ショー」「muro式4『xyz』」
で観ていた。そういえば、muro式のアフタートークで呑みに誘っても
来てくれないってムロツヨシに暴露されていた
柄本佑・・・・・多分観たのは初めて。時生の方が見た目のインパクトがある。
You・・・・・・「シティボーイズ・ミックス」に出ていたのを思い出した。
佐藤めぐみ・・・今回、このチケットを買った理由は彼女を舞台で観たかったから。
「料理のできない料理人 」
なんといっても、換気扇が回らない・・・空気がなにやらよどんでいるそこに色々な秘密があることが想像つく。この換気扇はいつ回るのか、そこが、そこだけが気になってしまった。換気扇にスポットライトを当ててというので思い出すのは「越後妻有トリエンナーレ」のボルタンスキーの「最後の学校」である(舞台じゃなくて美術作品だけど)。
物語の展開で、外から人が来てなにやら歯車が狂い始める・・・というのはなんとも倉持裕っぽい感じもするけど、違いはその歯車が内部崩壊をきたすようなことはなくて、もう一人の外からの客人(佐藤めぐみ)がその中で和んでしまう感じで、緊張と緩和がうまいこと機能している。
変な人の登場と、その人によって舞台転換があるというのは、シェークスピア以来の伝統なんだと思うけど、今では舞台転換は「携帯電話」で済ませる安易なことが多いけど、この舞台ではしっかり舞台上でその現象を示しているあたりが見事だと思った。(電話は厨房の外で受けて・・・その結果をしっかり登場人物が「語る」、インターネットもその画面の内容を登場人物が「語る」ことでその現象を説明する)舞台だとテレビと違って見せたいものをアップにして解決できないための工夫がいいなと思った。
やはり、映画を撮らない映画監督とか、絵を描かない画家とか、作品つくらないアーティストとか、変なことが沢山あるけど、包丁の握れないシェフがいて、絵描き・ウェブ仕掛け人・ギャンブル好き元居酒屋オーナーが「イケメンオーナーシェフの創作フレンチ」を提供している、この様はすごいと思った。
江守徹が舞台をきりりと締めているのは明らかで、仲村トオルの好きにやっているようで押さえながらやっている所作にかなり感心してしまった。そして、周りを固める役者とのハーモニーは見事だった。Youは好演していたんだと思うけど、なんか小声でボソボソという役が向いている人とそうでない人がいると思って、Youは素のままの怒りキャラが安心してしまう。
ハイライトは
・11件の料理の感想のところ
・江守徹が再現しようとしてできないスープの味の隠し味とは
・そのスープを飲んだ7人の感想のめちゃくちゃ加減
・換気扇が回り始めるところ、長くなる話の予感
で、最後のシーン
やっぱりここでも長塚圭史の多用する演出手法が出てきていた。
いや、正確には長塚圭史のやっている演出とは違うんだけど、やっぱりこれ使うんだと思い出した。
舞台から、出演者が、一人、一人、抜けていって、主役の二人になって、最後に一人・・・。
長い間があって、
戻ってくる、
換気扇が回り始める・・・。
舞台の回りには出演者が戻ってきて二人を見守っている(イメージシーンとしてのとりまきなんだと思うけど)。
なるほど、長塚圭史オリジナルってことではないんだ、こういうシーンは以前からあったんだな。と。
ちなみに「ハンドダウン」
っていうのは「受け継ぐ」というような意味だそうだ。
でも、もう少し違う意味もあるみたいで、真意は今一つわからない。
「評決する」みたいなそんな意味もあるそうだ。
なんか、自分の人生(というか日々の仕事とか、デジタル時代の諸問題)と照らし合わせてしまうかのようなそんな舞台だった。
佐藤めぐみ
舞台挨拶2回目にはメガネをとって出てきてくれてちょっと嬉しかった(笑)
佐藤めぐみがどういう役者なのか、どんな人なのかよくわかっていないので、あの演技が「素晴らしい」のか「素」なのかは今一つ分からない。けど、プログラム読む限りでは「今までにない役」をこなしていたようなので、「よかった」と思うことにした。私にとっては佐藤めぐみの場合は演技が巧い、下手とかそういうこと抜きに、舞台に立って、台詞をこなしてくれる、それだけで充分すぎるくらい満足な気分になる。今回の舞台も、登場シーンは少なく、台詞も少なめではあるが「山猫」の一連の幇助者としての立ち位置をいい感じに表現してくれていた。
「山猫」は注文の多い料理店からとったのは多分間違いなかろう。
そんなフりの巧さも蓬莱竜太のすごさなんだと思う。
蓬萊というと「551」を思い出してしまうのはなんか・・・。
フレンチレストランで
朝食にコンビニのサンドイッチ
昼食のまかないに仕出し弁当
隠し味の「味の素」に気がつかない先代シェフ。息子の指摘で味を再現できて満足する先代シェフ。
料理を作らないオーナーシェフがその再現できた味は再現できたことを理解しつつ「不味い」と言い切る。
テキサス
作:長塚圭史
演出:河原雅彦
出演:星野 源、木南晴夏、野波麻帆、岡田義徳、福田転球、政岡泰志、伊達 暁、吉本菜穂子、山岸門人/湯澤幸一郎、河原雅彦/高橋和也、松澤一之
なんかそうそうたるメンバーが出ていて、個々の出演者はとてもいい感じ。
前日に見た芝居が濃かったってこともあって、今日はちょっと薄れてしまった感がある。
ともあれ、動物電気の政岡泰志は服を脱いでいるからってことだけではなく、存在感が多きい。その割には物語の重要な役割はなかったような。福田転球は、さすが関西の最終兵器といわれるだけに(誰が言っているかはしらない)最後に見事なオチを見せてくれた。なんとなくそんな予感もあったんだけど、流石。
伊達暁はやっぱり、政岡泰志が脱いじゃったから脱ぐタイミングを逸したのか?そこはポイントじゃないんだろうけど。そして、山岸門人は良い役もらったなぁ。あの不気味さは鹿殺しで鍛えたものが見事に開花したかんじがする。
吉本菜穂子、基本的に彼女のやる役のような女は嫌いで(笑)その嫌いな女を見事に演じているということでやっぱり凄い女優なんだと思う。本谷有希子が大事にするのも分かる気がする。
高橋和也、実はこの人はよくわからない。すごい存在感と、物語進行上とても重要な役割を担っていた。あの濃い顔、整形をしていない、闘鶏のライバル、そして・・・。ジャニーズ(男闘鼓組のメンバー)だったらしいんだけど、いやはや、すごい。6児の父ってところでも尊敬してしまう。
松澤一之は予想通り、岡田義徳も予想の範囲、野波麻帆はなるほど。いい役だけどそれだけか?
125分の舞台はあっというまというほどあっさり進むものではないけど、それなりのテンポで楽しめるのかもしれないけど、実は終演後「どんより」感があまりに強い。日曜日に見る(べき)芝居ではなかった・・・。
ただ、これだけ一人一人の役者がしっかりしていると見ていて楽しい。
10年前の作品の再演らしいんだけど、やっぱり2011.3.11以降に見るべき、やるべき芝居なのかどうかというところでちょっと残念な感じ。
ともあれ、お気に入りの役者さんが沢山いたことと、女優目当ての私としては「木南晴夏」という女優を発見したことで収穫ありということとする。
この感じ・・・。
モーリー・スウィーニーの翌日にベッジパードンを見たあのときと同じかもしれない。
(谷賢一がすごいってことなんだろう)