原田夏希

浮標

葛河思潮社はこれで4回目。
実は「浮標」の再演は見ていない。
再々演で見にいくことにした。

これほどの名作が「1940年」
に作られていたとはすごい。
実は、前回みたときと印象はかなり変わっている。

田中哲司が喋りまくっていたような気がしたけど、実は思ったより喋っていない。
(充分喋っているけど)

主演女優が輝くのは第二幕からだった。
(藤谷美紀に惚れたのは2011年1月、松雪泰子は違うなと再演は見なかった)

長塚圭史がいい演技をしていた。
(前は、なんか、演出に徹したらと思った)

砂場の周り
(他の役者が一部、見ているのはなんでなのか、今回は、あまり不思議な気分にならなかった)

うるわしのソレント
(前回、水着姿の女優が出ていた記憶がないんだけど、あのシーンはエロかった)

で、また見たいそんな舞台。
そして、
万葉集を読みたくなった。
絶叫で終わる芝居というと「新国劇」「東京セレソン」
の十八番と思っていたのは勘違いだった。

あかいくらやみ

「あかいくらやみ 〜天狗党幻譚〜」 
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_akaikurayami.html
akaikurayami
長塚圭史の時代劇、7年ぶりだそうで、そうなると前回見たのは「桜飛沫」ということなんだろう。
水野美紀・真木よう子が似た風貌だなぁと思って見ていたのを思い出す。
水戸というと納豆・梅・水戸芸術館・筑波山・・・
そうそう、徳川慶喜は水戸徳川だったかな・・・。
というところでこの物語は関係してくる。
丁度見に行く前の「ボクたちの時代」で白石加世子が南果歩に「かよちゃん」と呼ばれ、すごい迫力のある女優だと感心していたところ
すごい役で登場した。
そして、原田夏希が綺麗でよかった。
物語はなかなか・・・原作を一度さらったおかねばならない。
そして、史実も。

長塚圭史の作品は???
ということが実はままあったが、
「浮標」(藤谷美紀が綺麗だった)
「南部高速道路」(真木よう子・黒沢あすかがすごかった)
に次いでの3連続の◎。

原作・作・演出・出演
この4つをこなすってのはやっぱり限界があるのではないか?
原作があるものを舞台化する才能はすごいんだなぁと感心。
で、例によって舞台はとても綺麗。
この綺麗な舞台ってのはそうそうできるものではなくて、ついつい「かきわり」歌舞伎調なものになりがちな日本の舞台で気持ちいい。

原作は「魔群の通過 天狗党叙事詩」山田風太郎(ちくま文庫)