レッドシアター

入江雅人グレート一人芝居「マイ ゴールデン ヒッツ」


入江雅人の存在は、多分、劇団シャララ・・・とか、水野美紀のプロペラ犬の演出とかがきっかけ。
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客席に置かれていた豪華パンフレットから推定すると、
No10の頃から見ているようだ。

今回、会場に貼ってある予定表を見ていたら、痛い目にあってしまった。
18:00〜20:15
なるほど、普通の一人芝居だと思った。
が、
19:45くらいに、素になった入江雅人は「今までのが第一部で、今回は第三部まであります」
という強烈なメッセージを・・・・。
終演は20:45を回っていた。

「ブロークバックマウンテン」
山に登る話と、超能力者の話

「RUN FOR THER DREAM」
疲れたサラリーマンが雑念を捨てて夢に走る話

「蘇る劇団松田優作」
松田優作に取り憑かれた男の劇団解散公演の話

「ナレーション人生」
ある男の一生の物語

「500」
時代が変わるとこんなにメッセージの強い話になる。
何人かで呑もうよから、大きなウェーブをもたらす話

以上第一部

第二部
舞台上で休憩する「主演役者」
主演役者選曲の音楽鑑賞の時間
客席からの質疑応答(twitter炎上秘話)
小ネタ(カーナビ、吉田羊・薬師丸ひろ子・郷ひろみ・渡部篤郎)

第三部
「東京大パニックめがね」(大作)

こんなに元気をもらって、背中おしてくれてありがとうと言いたい。
しかも、この人のすごいのは、豪華パンフレットを何気なくチラシと一緒に置いてしまっていること(^_^)
BGMに使っている選曲はかなり「凝っている」
微妙にズラしているんだけど、
「ツァラトゥストラはかく語りき」(2001年宇宙の旅)
「カバレリア・ルスティカーナ間奏曲」
「遠すぎた橋」・・・サントラ盤に加えて、吹奏楽版が・・・悔しい演出だ。
「アラビアのロレンス」
知る人ぞ知る曲を勿体ないくらい上手に使いこなしている(板についている)。
映画狂ここにありという感じだ。その理由はプログラムに書いてあった。
(そういえば、私も中学3年生のとき・高校2年の頃、結構映画見たんだけど、それは同じような
理由なのかもしれない)

死ぬまで一人芝居続けるととりあえず宣言していたが、
とりあえず、マルセ太郎を目指して欲しい。

前に見たのは五人芝居のタイムスリップもの「
デスペラード
その前は中野で「
グレート二人芝居
前回の一人芝居は「
サマー・オブ・ザ・デッド
どれもこれも「号泣」しそうになってしまう。
実はこの「帰郷」はかなりヤバイ。名作中の名作だ。
そして、今回の5作も「名作中の名作」であることは間違いない。

デスペラード

入江雅人「五人芝居」
いつものごとき、イリポンワールド。
流石なオチだった。
映画好きな人にはいくつもの映画が脳裏をよぎり、
水野美紀ファンには「ハッピーセット」を思い出させるそんなおまけつき。
怪優も発見したし、オクイシュージがあそこまで全力で勝てない女優ってすごい。
私の中での結論は入江雅人は「一人舞台が一番似合う」ということになった。
けど、たまに他の舞台に出て貰うなり、
劇団作ってみるなり、
してみてほしい。

2014年末くらいから、夏目漱石というか「挫折」とか「屈折」とかそいういうことがマイブームだったのだけど、その元祖が実は「入江雅人」なのかもしれない。劇団シャララというその存在はよくわかっていないんだけど、ウッチャンナンチャン、出川哲朗、放送作家・・・いや、ケラ・バカリズムなどを考えると「横浜放送映画専門学院」の存在はやっぱりすごい。人の出会いってのがすごいということなんだろう。

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muro式のタイムマシンの話
おいキミ失格のタイムマシンの話
ハッピーセット・やわらかいパン
殺風景
なんかを思い出してしまったけど、

終わりはなんといっても「天国から来たチャンピオン」
で、「輪廻」はまるで「豊穣の海」のような。
(しかし、その仕組みは全然違う流石)
でも、繰り返すあたりは流石「ヨーロッパ企画」みたいな。
そして、それを大きく上回る「入江ワールド」
帰り道には「号泣しちゃいそう」だった。


地下室の手記

データがl消えちゃった
http://www.ikiume.jp/koremade_20.html

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ハッピーセット

スクリーンショット 2014-07-20 20.13.26
http://www.propeller-246oku.com

40歳を過ぎても水野美紀には華がある。
何かこの物語展開には記憶があるが、気のせいだろう。
見ていてフと思い出したのは「ガープの世界」だけど、それとはちと違う。
大堀こういちなしにはこの舞台は成り立たなかったろうし、
「たんぽぽ」河村エミコなかなかのコメディエンヌだ。

そろそろ、水野美紀にもう一度「開放弦」みたいな芝居をやって欲しい気もするが、
ま、こういう「コント」と「涙」が似合う女優のかもしれない。
最終日まで体と声がもつことを祈るのみ。

やわらかいパン

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前回に続いて、作:水野美紀
今回は沢山の役者が登場した。スナッチというオクイシュージが発足した劇団が脇をかためる。
東京ダイナマイトの松田大輔がいい役を演じきる。ハチミツ二郎はハチミツ二郎のまま。あれを味があると褒める人もいるだろうけど、私は認めない(^_^)そこそよかったとは思うけど。
しかし、ここまでの物語を作れるようになった水野美紀は見事。そして、相変わらず子ども役の場合には「しんちゃん」調になるのは「菜月チョビ」と一緒なのでご愛敬ということで。

地下室の手記

http://www.hephall.com/25154/
katarushitsu
安井順平ほぼ1人劇。公演。これは面白い。
ロシアブーム到来か。

ヌード・マウス

テアトル・ド・アナール第1回公演「ヌード・マウス」
すごい芝居に出会った。

谷賢一の演出は
「国道58号戦線異状なし」「モーリー・スウィーニー」に次いで3回目。ただ、「脚本谷賢一」は今回が初めて。青年団演出部に所属しているとか、活動もそこかしこで見かけるのだけど、なかなか見る縁がなかった。今回も「手塚」さんに教えていただいて、「プロペラ犬」楽日チケットを手放してまでして(演劇の魅力を教えてくれたのは水野美紀で、実際、私の場合「女優目当て」で見ているだけである。脚本とか、男優とかには基本興味ない)、観に行ったという私にとって、これはかなりの覚悟というか事件である。
無理すれば二本立てで見ることも可能だったけど、そういう芝居ではない予感もあり、「
プロペラ犬・ネガヒーロー」は前の週に行った。

今、9年前の「思い出」を発掘するという「事業」を抱えていて、色々なことに気がついている、今日この頃。
昨日の「青春漂流記」「ヌード・マウス」と続けて「過去」「未来」ということについてとても重要な示唆を与えてくれる芝居だった。 もう少し詳しく言うと「過去」「未来」というものは、人間の脳が作り出している「妄想」であり「想像力」であり、その「思い出」もしくは「妄想」なるものは自分の脳内に形成されるものであると結論づけてしまうとそれでおしまいだけど、他人とどう共有できるのかということが大事なんだということが段々わかってきた。
このヌード・マウスの脚本は、脳科学の諸々について随分と詳しく説明がなされている。前回の、モーリー・スウィーニーは翻訳劇とはいえ、両方に随分と深い関係があるのは間違いないだろう。いや、単に谷賢一が、そういった脳科学「Predition」に対して「Postdiction」という不思議な現象があることが脳科学の進歩で分かってきている。人間が

それはともあれ「ヌード・マウス」
山本亨・佐藤みゆき
の演技に痺れた。

イキウメの「太陽」なんかも、似た傾向の話なんだと思うけど、コピーチラシにあるとおり「ジュール・ヴェルヌ」は19世紀にあれだけのSFを書いた。ヴェルヌの想像はほぼ、20世紀に実現した。人間の想像できるこは「実現できる」
まさに、その通りで、今、想像することを放棄しすぎてしまったのかもしれない。それは量子力学が台頭したからなのか?
そう、そんな「確率論」の話は
http://kakuritsuron.sub.jp/
これはこれでなんと挑戦的な芝居だと感心したんだった。
更に、去年の春には「夏への扉」の舞台をみたのだった。
http://www.youtube.com/watch?v=18UTlFfU8tY&noredirect=1

SFの切り開く未来を今、語るべきなんだ。
そんなところに、若い才能を振り向けるべきんだんだなと、今ではそう思うようになった。
コピープログラムを見てきになったことがあって「ドラマトゥルク:野村政之」とあった。
ドラマトゥルクって「時代考証」とか「校閲」とかそんな立ち位置なのか?と思っていたけど、これはちょっと違うようだ。これまた調べてみないと・・・。ドイツに始まるこのドラマトゥルクという職業は現代のメディアにおいても必要な職業であるなということに気がついた。
こういう芝居が今後も「テアトル・ド・アヌール」ではこれからも続けて欲しい。

谷賢一次回作は
Dull-colored Pop Vol.11
くろねこちゃんとベージュねこちゃん
3/14〜4/8 全国6都市ツアー
3/14〜18 アトリエ春風舎
東京・新潟・仙台・京都・大阪・広島・東京
稽古場公開
仕込み公開
執筆公開
は結構緻密に
ウェブで公開されている
http://www.dcpop.org/index.html