新国立劇場小劇場

白蟻の巣

shiroari
すごいものを見てしまった。
ちょうど前の週には「不信」を池袋芸術劇場で見た。
どちらも「夫婦」を巡る話
時代が違うこと、
モロモロ違うことは多々あれど、
大道具が突然動くという共通項目があった。
あと
なんで平田満なんだろうと、前半に思ったことは、
休憩後に急速に意味が深まる・・・。
そして、村川絵梨が・・・。
村川絵梨というと「歌姫」を思い出す。
一番の驚きは、三島由紀夫がこういう戯曲を書いていたということだ。
猟銃の「井上靖」以来の驚きだ。
三好十郎といい、日本の昔の戯曲も捨てたものではない。

安部公房の冒険

90分といういい感じの芝居。
何で買ったのか覚えていないけど、10日くらい前にCorichで予約した。
チケットの席番号が「手書き」というチケットは初めての経験かもしれない。
安部公房の小説には大きな興味があったんだけど、
安部公房の人間を知ることで謎が20くらい解けた。
もっとも、この芝居が実話なのかフィクションなのかは知らない。
http://alotf.com/stage/abekoubou/
abekoubou

・エチュード方式はヨーロッパ企画の十八番だと勘違いをしていた。ダムタイプもVoyageはその方法で完成させたと聞いていたけど、なるほど。ルーツはこういうことなんだと知った。
・安部公房は「舞台」みたいに小説を書いていた。「空飛ぶ男」は「教科書」と「文庫本」では結末が違っていたのは「そういうもんだ」ということではなくて、演劇に魅せられていたからだということを実感した。
・なんであの無国籍な感じがあるのか不思議だった。コスモポリタンという意味が「満州」にあるということをなんとなく知った。もっと勉強しないと。
・芸術って何なのか。なんで「演劇」に興味を持ったのか3つくらいヒントをもらった。
・フォーレの「夢のあとに」の弦楽四重奏版はすごい・・・。ピアノを邪魔だと思ったのは初めての経験(CDを探してまわって、チェロ・ヴァイオリン版は見つかったのだけど、弦楽四重奏版は楽譜しか見つからなかった)。
・佐野史郎、初めていい役者だと思った。冬彦さんを連想させるシーンもあったけど、いい役やったなと。
・安部公房の本をあまり読んだことがない人にはグッとこないような感じらしい。あと劇評もあまりいい感じじゃないんだけど、私は絶賛したい。人生を変える名作と呼びたい気分。

OPUS/作品

opus1opus2
http://www.atre.jp/13opus/

ベートーベン作品131