無差別

「柿食う客」
ここの芝居を見たのは初めて。
実は、中屋敷法仁がというか、「女体シェークスピア」シリーズは気になって見ている。

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NODA MAPというか、「エッグ」で気がついたことがあった。大きいテーマを芝居にしないという今の日本の演劇事情に少々もどかしさを感じつつある今日、この頃。エッグと続けて無差別も「個人ではかかえきれないような大きなテーマ」を舞台上で展開してくれた。舞台の上では「何でもあり」ということをうまいこと表してくれた快心作だと思う。
テーマは「穢れ」に基づいた「差別」の話、障がいに対する差別の話、神となるモノの話、神への畏敬の念と神がヒトとなってしまった時代の話、信仰の対象が自然から概念へ、そして科学へと変遷する話。沢山のことを77分で表現してくれた。このネタで2時間やられるとやっぱり辛いだろうなと思った。
秀逸だったのは、1000年続いた「楠」の神が手のないモグラに倒され、モグラが神になり、
倒された楠は穢れた村人に切り取られ、天神により燃やされ、その楠の怨念はキノコの胞子となり、やがてキノコ雲、黒い雨となり・・・。
一方、モグラは望むべくして神になったのではなかったが、神として生き(続ける)のか、モグラとして一生を終えるのかを問いただされ、モグラとしての一生を選択する。
天神は1000年間恨み続けていることになった今の地位を悔やんでいる。
目の開かない踊り人は、祈るために踊ることを続ける。
これは物語の伏線で、

本編は、
狗殺しの兄と、殺生をしない・仏を掘る妹、その妹を母親と慕うメス犬の「3人」が展開する物語。