大空祐飛

磁場

スクリーンショット 2016-12-15 15.06.41
なんとなく、竹中直人には、今一つの印象がある。
が、これは良かった。
倉持裕の脚本もほぼ、外れない。
(たまに外れたことはある)

http://mo-plays.com/jiba/

何かあったな・・・
と思ったのが、
わかった。
「砂の女」


まさに、あの蟻地獄のような・・・。
そう、それをここでは「磁場」と呼んでいた。

最後のシーンのすごさに「!!」となった。

死と乙女


なんでこの舞台を見たのか
「カズオ・イシグロ」なる作家が気になったから。
安田成美が見たかったから。

演劇史に残る名作ということばにダマされて見てしまった。
シナリオ・役者についてはこんなもんなんだろうと思う。
大空祐飛という女優は初めて見たけど、最後列から2番目でもカッコイイのが分かった。
(シアタークリエはそういう方のやる劇場なんだってことも分かった)
豊原功補も迫力があった。
風間杜夫はやっぱり流石だ。いい役もらったなとつくづく感心する。

そして、演出の「谷賢一」
彼の持っている全ての技を出し切った感がある。

暗転シーンの使いどころ(休憩が適度なタイミングで)
幕が下りてからの芝居どころ(客席扉から客席を通って・・・)
音楽の使い方(逆に使っていない)
PAの使い方(あまり使っていないけど、意外なところで横から音が出てきたりする)


次にやるときに「どんな技」を見せるのか。
ちょっと大変だろう。

シューベルトは「問題のあるレストラン」で「どうだ」というくらいいいシーンを作っていたが、
こんな壮絶なものがたりに使われるとは。
ちょっとシューベルトに対する印象が変わってしまった。
shitootome