新国立劇場

今ひとたびの修羅

今ひとたびの修羅
http://www.siscompany.com/shura/

なんといっても「いのうえひでのり」が「新国立劇場中劇場」で演出するということは「髑髏城の七人」を思い出すワケで、芝居にはまってしまった大元凶であって。

Pasted Graphic 3
とにかく宮沢りえが綺麗だ。
男は任侠もの、女は女郎役をやらせると力量がわかると言っていた人がいたが、まさに「適役」。
おつかれさまと言いたい。
宮沢りえが舞台奥まで歩いて行くシーンにぐっときた。
(髑髏城の七人では舞台挨拶で奥から50メートル走をして、挨拶していた)

明るい部屋

高谷史郎・新国立劇場小劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/dance/pdf/20000628.pdf
念願かなって東京公演を見ることができた
私にはChromaがいいと感じた。
(舞台の仕上がり、照明、出演者が良かったので)
見る順番を間違えた(明るい部屋→Chromaという順番で作られたので)んだと思う。

温室

最近は新国立劇場にも比較的通うようになった。
以前は、何か「国立」ということばに違和感を感じていたのか?
初めて感動した芝居は「新国立劇場中劇場」で見た「髑髏城の七人」だったというのに、不思議なものである。

なんでそんな感覚が変わってきたかというと、
翻訳モノの演劇というものは「想像以上に面白い」ということがある。
どうやら、イギリスの演劇ってのはかなりのレベルにあるみたいで、そりゃ、シェークスピア以来の伝統というと簡単だんだけど、いわゆる現代演劇において「前衛」とはかくあるべしみたいな何かがあるような気がしてならない。

簡単にいうと「テーマ」のおもしろさ、「物語展開」の単純さ、そして「舞台装置の抽象度の高さと」「演劇のリアリティ」のバランスの良さ。この辺になにやら日本と違う何かがあるような気がしてならない。
簡単にいうと、「書き割り」に頼らない演劇の妙技とでもいうのか。

照明プランも単調にならない何かがある気がする。

そのうち、誰かに教わりたい気分だけど。
(自分で調べりゃいいんでしょうね)

で、この温室。
なんとなく古くさい感じもしたんだけど、やっぱり原作は少々旧いようだ。
(カッコーの巣の上でとか、レナードの朝とか、モーリースウィーニーとか、ヌードマウスとか・・・。違うんだけど似ている何か、そうそう、去年のPPPPの「ベルが鳴る前に」もそんな感じ)

で、なんとも嫌な感じだけが残ったのと、
物語が今一つ理解出来ていない感があったのは、
もう少したってから整理することとしたい。

小島聖
すごい女優だ。
終演後のあの怒った感じがまたたまらなかった。

寿歌

1月21日マチネに行く。

http://www.siscompany.com/03produce/36hogiuta/index.htm
出演:堤真一・橋本じゅん・戸田恵梨香
演出:千葉哲也
北村想・・・有名な劇作家みたいなんだけど、初めて見る芝居だった。
この芝居は、色々なことを言っているのも分かるし、こういう終末的舞台は嫌いじゃない。そういえば、こんな芝居を見たなというのは、イキウメ「太陽」が似たテーマを引きずっているのかと思うけど、イキウメは絶望と希望が入り交じった感があって、少し救いがあった気がしている。その一方で、この「寿歌」には絶望の先にある「救い」は見た直後にはまだ分からない。
プロローグの部分は新たなる書き下ろしらしく、確かに、橋本じゅんがナニモノかということと、あのプロローグと、エンディングを合わせると希望というか、3.11以降の救いのようなものが見えてくる感じがする。
ともあれ、80分という短い時間に盛り込むのが大変だったのか?舞台は綺麗だった。橋本じゅんの真面目な演技もよかった。堤真一の台詞トチリも含めて良かった。戸田恵梨香も頑張っていたと思う(多分、吉高由里子がやったらもっと良かったんだろうなぁと密かに・・・)。