大ブルックナー展

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大フィル×井上道義のコンサートは2回目、一昨年の「第九」以来。
しかも今回は「ブルックナー8番」

「いざ鎌倉」の鎌倉芸術館のN響とのブルックナー9番も良かったけど、やっぱりブルックナーなら大フィルだ。
大フィルの演奏は朝比奈時代から聴いているけど、たまたま1999年〜2002年まで奈良にいたので、
朝比奈の最晩年をシンフォニーホールで耳にというか、心に焼き付けることができた。

で、大フィルは、大植英次になって随分演奏が変わった気がした。
彼が辞めてから(良い意味でも悪い意味でも、いや、良い意味はないか?)元の大フィルサウンドに戻ってしまった感がある。
それはは「始まりのビビり」「縦の不揃い」みたいなところ。

でも、大フィルの魅力はそんなことを越えたところにある「勢い」がやっぱりいい。
(そもそも、日本のオーケストラでブルックナーを「どうだ!!」みたいに演奏しているのあまり聴いたことがない)
(というより、30年近く、マーラーかブルックナーじゃないと聴きに行かないし、そもそも)
で、今回。
ワーグナーチューバ
ホルン
はトチリはなくホッとした。
そして、第3楽章のシンバル・トライアングルは出番にちゃんとこなしてくれた。
第4楽章に登場するコントラバスファゴットも頑張って出番をこなしていた。
コンマスも「すごい動き」で魅せてくれた。前のコンマスも凄かったけど、ちょっとあの躍動感はすごすぎだ。
第3楽章からどんどん魅入られるのはこの曲の特徴なんだろうか。
1988年・若杉弘×都響のブルックナー8番を思い出した。
実は、ブルックナー8番は「ケントナガノ」の第1稿

に惚れてしまっているので、ノヴァーク版はかなり違和感を感じる。
ブルックナーは「人間臭い、煩悩の塊」というのが私の聴き方で、たまに「鬼が憑いた」ようなメロディが天から降ってくるというそんな聴き方をしているから・・・。

カーテンコールには4回井上道義が出てきた。
4回目には、ついぞ感無量になっていたみたいだ。

コベルコホールは大きかった。
次の7番も聴きたいけど、残念。予定があって行けない。
(しかし、5000円のチケットのために3万円かけて行くのもなんとも贅沢な話だ)