ブルックナーの「9番」

ベートーベンが交響曲10番を作れなかったということがあって、
ベートーベン以上の作曲家は登場しない=10番の交響曲は書けない。

という逸話がある。
実際、ドボルザークは昔「新世界より」はドボコン(9番)と言われていた。
シューベルトも昔は未完成が9番と言われていた。
マーラーは9番を書くのが怖くて、8番の次に「大地の歌」という番外を作っている。で、安心して9番を作って、まだ生きていたから、せっせと10番作り始めたところで亡くなっている。
ブルックナーも9番で力尽きている。
そして、ブルックナー9番はあまりに壮大なシンフォニーであるが、他の1〜8と異なるのは「改訂版はない」ということも特徴であり、第4楽章があるものは(生で)聴いたことがない。



しかし、第4楽章がついているCDというのは散見される。
朝比奈隆はブルックナーの9番の演奏は難しいと言っていた(第三楽章で終わるから、バランスが難しいという・・・なるほどという感じもする)。
7番は、見事なまでにアダージョ楽章(第二楽章)から立ち直る様に、エネルギーがみなぎってくる感じが「いい」。
8番は、緩徐楽章からフィナーレに向けてのカタルシス感がなんとも爽快だ。
9番は、3つの楽章の絶妙なバランスで消えゆく3楽章・・・。名演奏に出会ったことはないけど、なんかいい感じ。

で、実際、「9」にはどういう魔力が、呪いがあるんだろうか。
興味は尽きない。
そんな中でショスタコーヴィチは15番まで・・・。すごすぎる。